来年度はそれを一年間かけて達成することを目指す。そのために発足したのが「教務強化プロジェクト」=略して「KKP(あるいはKプロ)」。私立文系に関しては僕が、国立・理系に関しては詩音が中心となり、指導法の確立とカリキュラム再編および徹底を中心に「道塾の指導」を盤石なものにする。
・・・というKKPの裏目的は「勉強法を教える塾」というイメージから脱却すること。誤解を恐れずに言えば、勉強法なんてそこらの本に書いてある。本屋に行けば膨大な勉強法の本が置いてあり、その上位10%くらいの本はごくまっとうなことが書いてあると思う。その正しい10%を選び、適切に理解し、実行できれば成績は確実に上がる。
問題は正しい勉強法を「選び」「理解し」「実行する」ことが難しいことで、だからこそ道塾が多くの人に必要とされるのだろうと思うけれど、でも僕はそれだけの塾に満足できない。それだけで終わる塾なら、きっと僕以外の道塾スタッフも全員、これだけ本気で道塾に打ち込んでいないだろう。
僕は、エリートたる人々は卵を孵化させる責任を引き受けるべきだと思う。一人で自由に大空を飛びまわれる鳥を育てなければならないと思う。そのために必要なのは、僕らひとりひとりが「熱」を持つこと。いたわり、他人の痛みを感じること、やさしさ。そうした「暖かさ」があれば、生まれてくる卵は化石にならず、鳥となって飛び立てるはずだ。
2009年2月28日 「龍と春樹と司馬遼太郎」--- 午後2時のビール
今日に至る過程で、道塾は「勉強法を指導する塾」という在り方を確立できつつあるんじゃないかと思う。次の一年は、勉強法もブラッシュアップしていくけれど、それ以上にスタッフひとりひとりが「熱」を持った指導ができるようになることに力を注いでいきたい。
卵という「可能性の塊」を孵化させるための「暖める力」を身につけること。その結果、一人ひとりの塾生が鳥のように大空を飛び回れる「自由」を手に入れること。ようやく、本当にやりたかったこと---たぶん僕らが時代に要請されていること---に本腰を入れられそうな気がして、春めいた陽気のせいかもしれないが、僕は日々すごくわくわくしている。
0 Comment:
コメントを投稿