ブログを書いていないのは怠慢のせいだ。
が、この数カ月はそれだけじゃなく、目の前により優先すべきことがあったのも事実だ。文章を書く作業は結構な時間と意識のリソースを消費するから、それなりの目的がないと続けるのは難しい。道塾の「塾報」で週1回、数百字の文章を書いているのを除けば、今年はほとんど文章らしい文章を書いていない。ひたすら文章を書いていた去年とは雲泥の差だ。
振り返るとこの数カ月はインプットの時期だったのだと思う。数カ月前の自分の文章を読むだけでも過去の自分の浅はかさに愕然とする。道塾の塾生は素晴らしいスピードで成長していると思うけれど、正直言って僕もそれに負けないスピードで成長していると感じる。あと数カ月すれば27歳になる男がそこまで言える環境に身を置けている幸福に感謝せずにはいられない。
つい数時間前、昨年の明治大学の学園祭実行委員長だったTから久しぶりに電話があった。携帯に「大阪浪人生」と表示され、あいつとは道塾を立ち上げる前からの付き合いだったのを思い出した。皆が羨む大手を二社蹴って、道塾より少し大きいくらいのベンチャーに行くという。既に内定先でバイトをはじめていて「僕は会社の営業記録を破ってみせますよ」と語っていた。
素晴らしく成長したTに言うことはほとんどなかったけれど、ひとつだけ。本を読むことだけは忘れるなよ。社会に出れば、人から学ぶか、本から学ぶか。基本的にはこの二つしかない。どんな会社であれ、営業記録を破るなら毎日15時間くらい働くことになるだろう。そうなると付き合う人は限られてくるから、必然的に隙間時間に学べる読書が基本になる。
こんなことは人に言われなくてもやるべきだ。少なくとも本気でこの世界で何事かを成し遂げようと願うのであれば、それくらいのことは当たり前に身に付けていなければ道は切り拓かれない。たとえばウチの教務統括は、そんなことを一言も言わずに、そんなそぶりも見せずに、ひたすら学び続けている。
だが僕は一応「塾長」だし、性格的に説教を垂れても許されると思ってあえて言おう。学生という時間が残されているのなら最低でも毎日一冊の本を読むこと。そうやって学べ。学べ。ひたすら学べ。
大切なのは自分の価値観を築きあげること。小手先の技術や仕事術なんかは、社会に出ればいくらでも身に付けられる。でも自分がどう生きたいのかという問いを、時間を気にせずに考えられるのは学生の時だけだ。そうやって学んだことこそが生きるための、あるいは生涯かけて学び続けるための、最も根源的なエネルギーになる。
それだけの知性と自由と時間を与えられているのにもかかわらず、それをしないで生きるのは、誤解を恐れずに言えば犯罪的だとさえ僕は思う。「どんな本を読めばいいのですか」とよく聞かれるのだけれど、それは愚問だ。自分が読みたい本を読めばいい。自分の心の声をよく聞いて、ひたすら読み続けていけば読むべき本とは必ず出会える。人の価値観や評価に騙されないこと。僕も学生時代はそうやって遠回りをした(それもいい経験だったが)。
「21世紀に学びを解き放ち、誰もが道を切り拓ける時代を創造する」
今は道塾はお盆休みだけれど、このビジョンを実現する楽しみと比べたら休暇というのは退屈で仕方ない。今年受験の塾生はまさに今、山場を迎えているだろう。もし君が塾生ならば、この一瞬に頑張れるかどうかに君の未来がかかっていることをいつも思い起こそう。いつだって、人生はこの一瞬しかない。そこに全力を込めよう。振り返って後で後悔しないように生きよう。僕も事あるごとに自分に言い聞かせている。
さて、道塾のお盆休みもあと数日。2010年度の後半戦に向けて今しばらく準備してくるよ。
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6 Comment:
自分自身がやらなきゃと思いつつできていなかったんですが、馬場さんにもこの前指摘されて、後押しされました。このお盆は毎日1〜2冊の本、1本の映画、あとスラムダンクを集め始めて読むという生活を送っています。かなり久しぶりにこういう時間を持ち、まだまだですが、日々みるものが変わっていくような学びがあります。自分なりのインプットを固めていくことと、お盆が終わっても、夏が終わっても続けられるように心掛けます!アドバイスぜひ乗って下さいね!ではよいお盆休みを!
道塾の塾生の者です。
こんばんは。
僕はスタッフページに並ぶ、サークル活動(アカデミック系)で積極的に活動されている方々に憧れを感じて入塾し、
受験指導の合間に大学生活のことなども聞いてみたいと思っていたのですが、
今お世話になっているスタッフの方は、
そこまで積極的にサークル活動は行っていないようで、イマイチ話が合いません・・・
夏の陣でお会いしたときにも、
道塾が標榜されているような「熱意を持った人」という印象は感じることができず、
ごく普通の方だという印象を受けました。(僕が偉そうに判断することでもないのですが)
毎週の電話指導のたびに
「ああ、こんなことやあんなことの話がしてみたかったのになあ・・
でもこのスタッフさんはそういう活動はしてないから無理だな」
と思いながら、勉強の相談だけをして電話を切ります。
指導時も前回言ったことを忘れていたりして、あまり真剣にやっている感じがしません。
片手間にやっている感じがします。(過度な期待を抱きすぎなのかもしれませんが・・・)
道塾に入ったら、憧れの大学生の世界を垣間見て、
大学生活の夢を膨らませることが出来るのではないかと期待していたのですが、
ちょっと期待はずれな気分です。
>>前回言ったことを忘れていたりして
これは言い過ぎでした。
すみません。
>塾生Aへ
「熱意」の有り様には色々なタイプと表現方法がある。
道塾は本質的に熱意を持っていない人間は一切採用しないので、
君が「話が合いません」と書いてくれている通り、おそらくは相性の問題だと思う。
初回指導でもメールでも伝えられたと思うのだけれど、
スタッフと相性が合わないと感じるのであれば、遠慮なく申し出てほしい。
これは決して悪いことではないし、
実際、塾生希望でのスタッフ変更は随時行っているんだ。
スタッフ側から「相性がよくない」と言い出して変更することは原則無いので、
君が希望しない限りスタッフが変わることはない。
このままの状態で道塾で学んでいても効果は半減のままになってしまう。
それは道塾で学んでいるのには余りにもったいないから、必ず申し出ること。
君はアカデミック系サークル活動という点を大切にしているようだから、
変更希望する際にそれについて詳しく伝えてくれれば、
その点も考慮して新スタッフを決定するよ。
(道塾スタッフもサークル活動している人間ばかりではなく
学校の勉強、資格取得、音楽活動、その他のバイト等、
一人ひとり賭けているものは異なるからね)
直接スタッフには言いづらいだろうから、
道塾の受付に電話またはメールしてくれるといい。
それと、これは今回のスタッフ変更に関係ないことだが、
「こうしたいなぁ」と思うことがあれば直接相手にぶつけてみるといい。
こうしてここに投稿するだけでも大したものだけれど、
「期待はずれな気分です」という愚痴で終わっては何も変わらない。
ここまで言う勇気があるのだから、
ここからもう一歩踏み出して現実の行動に落としこめば、状況は必ず変わる。
電話一本、メール一通で状況が全部変わるとすれば、
動かないのはあまりにもったいないだろう?
そして、人生にはそういうチャンスが無数にあるよ。
ということで、連絡を待っています。
残り受験までの日々、道塾を最大限活かして成長し、後悔なき結果を残してほしい。
返信ありがとうございました。
道塾の受付メールアドレスにメールをお送りしました。
よろしくお願いします。
失礼なことを書いてしまい申し訳ありませんでした。
今はとても反省しています。
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