2010年1月12日

祈り


指導を終えれば僕らは祈ることしかできない。 1週間後に彼らが送ってくる報告のメールを恐る恐る開き、結果が良ければ安堵する。悪ければ、さてどうしようかと考える。それを繰り返すのが道塾の毎週の指導だ。

センター試験を週末に控え、道塾のスタッフは誰もが強く祈りながら指導している。試験まで数日ともなれば劇的に点数が変わるということはあまりない。一点でも多く伸ばすために、行うのは塾生の持つ力を最大限発揮するための指導。それが終わればいつもと同じように祈り、結果を待つだけだ。

先日の日曜日にはスタッフの井上が自発的に立てた企画、湯島天神への合格祈願のお参りを行った。道塾オフィスを出て徒歩で1時間ちょっと。既に済ませていた一部のスタッフを除き、すべての指導スタッフが絵馬を書いて塾生の合格を願った。

僕はこの時期に湯島天神に行くのは二度目だった。掛けられた絵馬が多いのはもちろんだけれど、なによりそれを書いている親の数に驚かされる。九州出身のスタッフに聞いたら「僕の代わりに太宰府天満宮に行ってましたね」と言っていた。




受験生の頃は知らなかったけれど、おそらくは僕の親もそう思っていたのだろうと思う。きっと指導スタッフはそれを同じような心境にあるのだとも思う。頑張れ。頑張れ。超頑張れ。自分の限界を超え続けて頑張ってきた彼らにわざわざそう言うことはないにせよ、誰もがそう思ってる。

もし塾生が読んでいるのなら、その祈りを自分の力に変えてほしい。ほんのわずかな力にしかならないかもしれないが、道塾は一人ひとりが実力を発揮し、悔いのない試験を終えることを願ってる。僕はただ、その祈りが届くことを祈りたい。