今日、ある塾生(とその保護者の方)と面談をしていて、生活リズムがいかに大切か、という話になった。このトピック自体は道塾ではよくある話なのだが、今日はその大切さを自分の体験として実感した。
昨年の4月頃から1日1冊の読書を基本ペースとして読み進めてきた。だいたい半年くらいはそのペースを維持できていたのだが、12月頃から生活のリズムが一定でなくなり、読書に割ける時間が大幅に減っていた。追い打ちをかけるように年明けから道塾会社化へ向けた日々のタスクに忙殺されるようになり、2月半ばからは日課としていたblogの巡回さえもできなくなった。
上海から帰ってきて1ヶ月ぶりにGoogle Readerを開いてブログを読もうとすると、未読エントリー数を示す「1000+」という数字が並んでいた(推定5000オーバー)。すべてを追うのは不可能だと判断し、「すべて既読にする」というボタンを押して文字通りゼロからの再スタートを切った。
すると、引きずっていた重りの鎖を断ち切ったかのように、ウェブ世界を歩く自分の足取りが一気に軽くなった。
軽い足取りのまま、ここ数日間にアップされたblog記事を読み返してみると、自分がいかに狭い世界での思考に留まっていたかを痛感した。世界では膨大な人が各自の日常を生き、それについて夥しい考察を重ね、文字を連ねていた。それに瞬時に触れられるblogというツールが、いかに僕の思考に刺激を与えていたかということを今更ながらに知った。
と同時に、読書が僕の思考の核になっていたことも、今回の旅を通じてあらためて気がついた。いつもは3-4冊持って行くのだが、今回は本屋で平積みされていたのを手に取った中島義道『人生に生きる価値はない』の1冊だけ。ただ、大学一年の頃によく読んだ懐かしい著者の思考を味わっているうちに、わずか1冊の書物から、僕がいかに「物を考えなくなっていたか」を振り返ることができた。
日々襲ってくる物事にかまけていると、必然的に思考は、すなわちblogの内容は、そのことばかりになってしまう。でも、それじゃ世界が広がらない。日々すべきことは全力でこなしながら、一方で、いつだってまだ見ぬ世界へと目を向けていたい。僕にとって、そのための最大の武器は本とネット。そして、それを正しく有効に使うためにまず行うべきは、生活リズムの改善。
そんな基本的なことを3泊4日の旅は深いところで気付かせてくれた。ゆっくり休みを取るべきだと思うほど仕事をしたことのなかった僕にとって、これはちょっとした発見だった。受験生にはいつも言っていることだが、4月からのスタートに向けて僕もリズムを見直そう。
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